毎日カレンダーに×印をつけて、その日のうちに活動日記をつけているので内容の振り返りが容易です。
最近は同僚の女性陣にモテまくっていて、少し距離感に困っています、やまたつです。
さて、今回の内容は少し暗い内容になるかとも思います。
死との距離
日本でも病院で管理栄養士として働いていましたが、2年間で担当患者が亡くなったのは3名でした。
そう、そんなに患者は亡くなりません。
日本では。。
ここマラウイでは1日平均3~4人が亡くなるようです。
僕の職場キッチンから遺体安置室は近いため、泣き叫ぶ家族の声がほぼ毎日聞こえてきます。
その声を聞くたびに、なんだか切ない気持ちになります。
死因はわかりませんが、栄養失調や感染症、その他もろもろあるでしょう。
日本なら救える命が多々あることも事実です。
しかし、死との距離感がここマラウイでは身近すぎるのか、スタッフ達(特に看護師とか準看みたいな人)の意識が低すぎる。
もちろんしっかりしている人もいて、僕の活動をサポートしてくれます。
2週間活動してみて思ったこと。。
まずは患者を知ろうよ。
ってことです。
血液検査なんかほとんど出来ないから、ALB(栄養状態の指標)がわかりません。
糖尿病の患者といっても、血糖値しか測れないのでほんとかどうかは定かじゃありません。
患者の状態を知るには、
1、身長
2、体重
3、BMI
4、MUAC(腕周りの太さ)
あとは食事が出来ているのか、そんなことしか情報は取れないんです。
たまに血圧も測ってますが、すべての患者に行われているわけではないみたいです。
しかし、男性、女性、妊婦、子供の4病棟ある中で、しっかりとこれら4つが記録されている病棟はありません。
「この人にはHPD(High Protein Diet)食が必要だ」
とか
「この人は糖尿病なんだみてくれ、そしてアドバイスを頼む」
って言われても、そもそも患者の状態をしっかり把握していないのが現実です。
「まずはBMIを調べようか?」
僕は決まってそう答えるようにしています。
と、ここまでは僕の主観。
当然マラウイの人達の立場も考えないといけませんね。
彼、彼女らがいうには
1、身長計がない、もしくは壊れている
2、体重計はかろうじてあるが、患者によっては衰弱していたり、骨折その他のため立つことができない人もいる
。
3、身長、体重が測れても計算機がないのでBMIの計算ができない。
などなど、理由はあるようです。
そこで、1と3の問題を解決するためメジャーとBMIの表を作りました↓
これでベッドに寝たままの患者の身長も測れます(もちろん多少の誤差はありますが、測らないよりはマシ)。
BMIの表は身長140~190cm、BMI18~35まで対応しており、身長と体重がわかればBMIがわかるように作ってあります。
ちなみにBMI18以下はUNICEFのものをもともと使っていたので必要ないみたい。
メジャーはカレンダーの裏に定規で1cmずつ目盛りをつけて、つなぎ合わせたもの。
それじゃ弱いのでセロテープを巻いて補強。
BMIの表も同じくセロテープで補強してあります。
ラミネートの機械はJICAの提供であるのですが肝心のシートがない。
理由は高いから。
ラミネートできないならあるもので補強しようよ!
って言って作ったら「Phili(僕のマラウイネーム)は何でも作れるんだな」って。
いや、モノ作りならマラウイアンの方が断然上だけど。。
器用な作業はどうやら日本人の方が上みたいです。
今度モノ作り講座もやる兆しがあります。
あと2の問題解決のため、カーペンターに体重計に乗るサイズの小さめな椅子を注文しています。
これで患者が座って体重を測れるでしょう。
とにかく患者の状態を把握しないと食事や栄養、治療だって何していいかわからないんですよ。。
食事してるかどうかは僕が自分の目で確かめつつ、そこらへんの暇そうな看護師を連れて行って一緒に確認したりしてます。
そのうち僕がいなくても患者の様子をみてくれる看護師が少しずつ増えてほしいと思っています。
まずはしっかりと取れるデータだけでも取る!!
ここにひとつ焦点を当てていこうと思います。
もちろん外来患者も同じ問題かかえているのでそっちもアプローチしています。
という感じでキッチン、病棟、外来といろんな部署に出入りしているため忙しそうにみえますが、やってることはいたって単純なことなので何も疲れないし、休むときは休んでいます。
同僚とのおしゃべりも大切なコミュニケーションですからね。
悩みは多々ありますが、やりがいはそれ以上にあります。
3歩進んで2歩下がる感じの結果しかでませんが、気長にいろいろ試していこうと思います。
そして、いつも帰るときは遺体安置室へ行って死者を弔います。
ただ、なんとなく。
救えるなら救いたい。
ただ、それだけ。
~今回のレシピ~
目標設定は大切、それと同じくらい自分の位置を知ることも大切。
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